2016年12月17日土曜日

『週刊韓国ニュース 第94号』(2016.12.16)

《弾劾訴追決定後、初のキャンドル集会に104万人が結集》

12月9日の弾劾訴追決定後、最初のキャンドル集会が10日、韓国各地で開催され、ソウルの光化門広場の80万人をはじめ全国で104万人が参加した。
光化門広場でのキャンドル集会では、終了後に参加者が大統領府直前までデモ行進し、朴大統領の弾劾訴追案決定を歓迎する爆竹を鳴らした。
光化門広場では「大型キャンドル」が登場した。
光化門広場では、セウォル号惨事の犠牲者304人を意味する救命胴衣がキャンドルとともに並べられた。


《ソウル高裁、民主労総委員長に懲役3年の判決》

昨年11月14日の民衆総決起を主導したとして起訴された民主労総のハン・サンギュン委員長に対する控訴審判決で、ソウル高等裁判所は12月13日、1審の懲役5年の判決を破棄し、懲役3年・罰金50万ウォン(約5万円)の判決を下した。
警察出頭前に曹渓寺で記者会見するハン・サンギュン民主労総委員長(15年12月10日)


《親朴対非朴の対立深まるセヌリ党―院内代表選挙で激突》

 金武星セヌリ党前代表は12月13日、党内非主流派の集まりである非常時局委員会に参加後の記者会見で、「新しい保守政党の誕生が切実な状況」だと述べた。ただ、実際の行動については、党内状況をもう少し注視したいとした。

記者会見で新党設立に関して発言する金武星セヌリ党前代表(右)

2016年12月9日金曜日

『週刊韓国ニュース 第93号』(2016.12.9)

≪232万人がキャンドル集会に結集、弾劾の採決結果に関わらず「即刻退陣」を継続要求≫


 「朴槿恵退陣非常国民行動(退陣行動)」など市民社会団体は12月3日、第6回汎国民行動としてキャンドル集会を韓国全土で開催し、全国で232万人が参加した。9日の弾劾訴追案の採決と関連して、退陣行動は7日に記者会見を開き、10日には採決結果に関わらず、ソウルの光化門広場で「朴槿恵政権を終わらせる日」と称したキャンドル集会を開催すると明らかにした。
第6回汎国民行動がソウルの光化門広場で開催され、キャンドルを手にした市民が世宗大通りを埋め尽くしている
第6回汎国民行動では「100のたいまつ」が登場し、大統領府に向かうデモ隊列を先導した
12月10日の「朴槿恵政権を終わらせる日」の活動計画


≪「平和統一民族大会」開催に合意、準備のための共同実務委員会を構成≫

 「南北海外の諸政党・団体・個人による連席会議準備委員会(南は推進企画団)」は11月30日と12月1日、中国・瀋陽で実務会議を開き、「祖国の平和と統一、南北関係発展のための全民族大会(平和統一民族大会)」を開催することに合意し、共同報道文を発表した。
南北海外実務会議に参加した各地域代表団


2016年12月5日月曜日

『週刊韓国ニュース 第92号』(2016.12.2)

《「朴槿恵退陣」を求める集会に史上最大200万人が結集》

 「朴槿恵退陣」を求める第5次汎国民行動が11月26日、韓国全土で開催され、ソウルの光化門広場に150万人、全国各地で50万人、合わせて200万人が参加した。
ソウルの光化門広場には150万人が結集した
汎国民行動の前にして、ソウルの光化門広場では初雪を観測した
キスをするカップル。女性の背中には「朴槿恵大統領は退陣しろ」のステッカー
手錠をかけられ逮捕された朴槿恵大統領の等身大プラカード

牛を連れてキャンドル集会に参加する農民
「朝露」「常緑樹」を歌った歌手のヤン・ヒウン


《3野党「任期短縮の与野党交渉には応じない」》

朴槿恵大統領が11月29日の国民向け談話で「進退を国会に委ねる」として任期短縮に言及したことに対し、「共に民主党」「国民の党」、正義党の3野党の代表は30日、国会で会談し、朴大統領の任期短縮と関連した与野党交渉には応じないことで合意した。 
会談した3野党の代表。左から、朴智元・国民の党非常対策委員長、秋美愛・共に民主党代表、沈相奵・正義党代表


《国定歴史教科書公開―「維新体制」を美化、「親日派」記述は大幅縮小》

 朴槿恵政権が国民の反対世論を無視して進めてきた国定歴史教科書(中・高)の公開が強行された。同教科書は、朴正煕政権の「経済成長」の成果を強調する一方、5・16軍事クーデターの「革命公約」を掲載、維新憲法を合理化し、軍服・サングラス姿の元大統領の写真を削除するなど、政権を美化した。
政府が発表した国定歴史教科書の見本

2016年11月25日金曜日

『週刊韓国ニュース 第91号』(2016.11.25)

≪全国100万のキャンドル「朴槿恵は退陣しろ!」≫

11月12日に続き、「朴槿恵退陣」を求める「第4次汎国民行動」が19日、韓国各地で同時多発的に開かれ、ソウルの光化門広場に50万人以上の市民が集ったほか、釜山で10万人、光州で7万人が参加するなど、集会参加者は2週連続で100万人に達した。
ソウルの光化門広場で開催された汎国民行動
「朴槿恵退陣」のプラカードを掲げる女子高生
釜山時局大会には10万人が参加した
釜山時局大会近くの居酒屋の看板に「即刻退陣」の文字が浮かんだ


≪朴大統領弾劾の動きが加速、与党からも「弾劾に進むべき」の声≫

 検察の特別捜査本部が11月20日に朴大統領の側近らを起訴した際、朴大統領について「相当部分で共犯関係にある」と判断したことを受け、大統領選挙の野党有力候補者8人は同日、国会での弾劾決議を推進するよう野党に求めた。
大統領選挙の有力候補者8人が手をつないでいる。左から、金富謙・共に民主党議員、文在寅・共に民主党元代表、朴元淳ソウル市長、沈相奵・正義党代表、安哲秀・国民の党前代表、安熙正・忠清南知事、李在明・城南市長、千正培・国民の党前代表


≪韓日軍事情報協定が締結、日本の軍国化に朴政権が協力≫

韓民求国防相と長嶺保正・駐韓日本大使が11月23日、非公開で韓日軍事情報包括保護協定(韓日GSOMIA)に署名した。市民社会団体は「日本による朝鮮半島再侵略の道を開く売国協定」とし強く反発している。
署名式を非公開としたことに対し、共同取材団は取材拒否を宣言。長嶺大使が国防省庁舎に入る際、一斉にカメラを床に置き抗議の意思を示した

2016年11月18日金曜日

『週刊韓国ニュース 第90号』(2016.11.18)

≪「辞めろ!朴槿恵」史上最大126万人がソウルに結集≫

朴槿恵大統領の退陣を求める「2016民衆総決起」と「集まろう!怒ろう!#辞めろ 朴槿恵 第3次汎国民行動」が11月12日、ソウル市庁前広場と光化門広場でそれぞれ開かれ、市民、国会議員ら約126万が参加した。
ソウル市庁前広場で開催された「2016民衆総決起」
光化門広場で開催された「集まろう!怒ろう!#辞めろ 朴槿恵第3次汎国民行動」
光化門(左上)を横目に大統領府に向かってデモ行進する市民ら
朴大統領の出身校の生徒が「朴槿恵退陣」を要求 辞めろ 朴槿恵第3次汎国民行動」
「朴槿恵退陣」のプラカードを掲げる学生ら
メッセージを張りつけた乳母車も登場


≪文在寅氏が「退陣運動」を宣言、与党からも「弾劾」の声≫

 「共に民主党」の文在寅元代表は11月15日、国会で記者会見を開き、「朴槿恵大統領が退陣を宣言するまで、全国的な退陣運動を展開する」と宣言した。
記者会見する文在寅氏


≪「売国的な韓日軍事情報保護協定の仮署名は無効」民弁などが主張≫

「民主社会のための弁護士の会(民弁)米軍問題研究会」は15日、声明を発表し、韓日軍事情報保護協定(GSOMIA)の仮署名について全面無効を主張した。
「平和と統一を開く人々」も同日午後、光化門KT前で集会を開催。GSOMIAは「日本の朝鮮半島再侵略の道を開く」と警告した。
韓日軍事情報保護協定に反対する「平和と統一を開く人々」

2016年11月11日金曜日

『週刊韓国ニュース 第89号』(2016.11.11)

≪「朴槿恵退陣」求めるキャンドル集会、韓国全土で30万人参加≫

「集まろう!怒ろう!辞めろ!#朴槿恵 第2次汎国民行動」が11月5日、ソウルの光化門広場で開催され、市民社会団体や市民、「共に民主党」の秋美愛代表など野党国会議員、朴元淳ソウル市長ら約20万人が参加した。この日は釜山など各地のキャンドル集会参加者も含め、全土で約30万人が「朴槿恵退陣」の声をあげた。
約20万人が参加したソウルの「第2次汎国民行動」
「朴槿恵退陣」「これが国家なのか」と書かれたプラカードを掲げる参加者ら
釜山で行われたデモ行進には多数の市民が参加し、その長さは500mに達した
「故白南基農民 民主社会葬」には「共に民主党」の文在寅前代表(前列右から3人目)ら野党人士も多数参加した


≪ソウル大教授728人が時局宣言「朴大統領は国政から退くべき」≫

ソウル大教授728人は11月7日、「大統領と与党は、憲政破壊の責任を負わなければならない」とする時局宣言を発表した。署名者数は全教授の3分の1に達し、同大学の時局宣言では過去最高となった。
時局宣言に署名したソウル大教授らが、同大学内にある4・19犠牲者追悼碑の前でスローガンを叫んでいる


≪朴政権退陣を求める汎国民運動組織が発足-12日の民衆総決起、汎国民行動を推進≫

 朴槿恵大統領の退陣を求める汎国民運動組織「朴槿恵政権退陣非常国民行動(退陣行動)」が11月9日、ソウルで発足式を開き、結成を宣言した。退陣行動には、労働者、農民、青年、学生、宗教人など、各界各層の約1500の市民社会団体が参加している。
退陣行動の発足式がソウルで開かれ、統一問題研究所の白基玩所長(前列右から3人目)が発言している

2016年11月4日金曜日

『週刊韓国ニュース 第88号』(2016.11.4)

≪「朴槿恵は退陣せよ」ソウルのキャンドル集会に3万人が結集≫

 民衆総決起闘争本部は10月29日、ソウル・清渓広場で「集まろう!怒ろう!#辞めろ!朴槿恵 市民キャンドル集会」を開催し、社会市民団体、文化人、国会議員をはじめ市民ら約3万人が参加した。
集会で「朴槿恵弾劾」「朴槿恵退陣」のプラカードを掲げる市民ら
学生による「朴槿恵-崔順実ゲート」を揶揄するパフォーマンス。左から崔順実氏、朴槿恵大統領、セヌリ党の李貞鉉代表
集会終了後、市民らは警察の阻止線を突破し、大統領府に向かってデモ行進した。


≪民衆総決起闘争本部が「朴槿恵退陣」を求め、ろう城闘争に突入≫

朴槿恵大統領と崔順実氏の「国政の独占・乱用」に国民の怒りが高まる中、民衆総決起闘争本部は11月1日、ソウル・清渓広場で記者会見を開き、「朴槿恵退陣を求める時局ろう城に突入し、キャンドルデモを毎日展開する」と発表した。 
民衆総決起闘争本部による記者会見
記者会見終了後、ろう城闘争を開始した


≪3野党、崔氏の国政介入事件を「朴槿恵-崔順実ゲート」と呼称、真相究明を求める≫

 崔順実氏の国政介入事件(崔順実ゲート)と関連し、「共に民主党」「国民の党」、正義党の3野党の院内代表は11月1日、国会で会談し、不正事件の根本である朴槿恵大統領の名前を加え「朴槿恵-崔順実ゲート」と呼ぶことを確認。「朴大統領は検察の捜査に応じなければならない」と主張した。
国会で会談する野党院内代表ら。前列左から3番目より「共に民主党」の禹相虎・院内代表、「国民の党」の朴智元・非常対策委員長兼院内代表、正義党の魯会燦・院内代表

2016年10月28日金曜日

『週刊韓国ニュース 第87号』(2016.10.28)

≪「陰の実力者」が介入した財団の元幹部が証言「大統領府幹部が毎日持参する資料で秘密会議」≫

 「陰の実力者」とされる崔順実氏が朴槿恵政権の国政運営に介入していた件で、韓国の複数のメディアは10月25日、崔氏が設立に介入した「ミル財団」の元事務総長・李ソンハン氏の証言を報じた。
「陰の実力者」として南北問題、外交、安保など国政全般に介入していたとされる崔順実氏
崔氏の国政介入を認め謝罪会見する朴槿恵大統領(10.25)
左側が、大統領府HPにアップされた2014年3月のドレスデン演説文(統一大当たり論)。右側が、JTBCテレビが報道した崔氏のタブレットから発見されたドレスデン演説文。JTBCは、赤字の部分が実際の演説で変更されたなど、崔氏が大統領演説文に修正を加えた痕跡がみられると報じた。


≪統一運動に公安弾圧、6・15南側委員会の李議長を国家保安法違反の疑いで調査≫

5月に中国・瀋陽で開催された6・15共同宣言実践民族共同委員会の南・北・海外委員長会議と関連して、ソウル警察庁は10月21日、同会議に参加したことが国家保安法違反の疑いがあるとし、6・15南側委員会の李昌馥・常任代表議長を召喚調査した。同委員会の代表が警察の調査を受けるのは初めて。
5月に中国・瀋陽で開催された6・15共同宣言実践民族共同委員会の南・北・海外委員長会議の様子。左から、金ワンス北側委員会委員長、李昌馥・南側委員会常任代表議長、孫亨根・海外側委員会副委員長


≪市民ら、当局による白農民の死体解剖強行を阻止≫

白南基農民の死体解剖令状の時効である10月25日、ソウル・鍾路警察署は会見を通じ、「遺族側の死体解剖反対の意思が強く、夜間の執行は不祥事が憂慮される」とし令状の強制執行を断念した。
警察の令状強制執行を阻止する市民(手前)
強制執行を阻止した後、「小さな勝利」を称えるキャンドル文化祭が開かれた。

2016年10月21日金曜日

『週刊韓国ニュース 第86号』(2016.10.21)

≪「私たちがブラックリスト芸術家だ」街頭で声をあげた文化人、芸術家たち≫
 
 朴政権に批判的な文化人・芸術家ら約1万人の名簿(ブラックリスト)を作成されていたことと関連し、リストに掲載された文化人・芸術家らは10月18日、ソウルの光化門広場で記者会見を開き、「私たちがブラックリスト芸術家だ」「朴槿恵は退陣しろ」と訴えた。
10月12日に報道された「ブラックリスト」の表紙。「セウォル号の政府施行令廃棄を求める時局宣言」に賛同した俳優ソン・ガンホ氏の名も掲載されている
ソウル・光化門広場で開かれた「文化芸術系ブラックリスト事態の真相究明のための芸術行動および記者会見」
「祝、当選!私は芸術家だ、青瓦台公認」というプラカードを掲げた街頭パフォーマンスで、ブラックリストを皮肉った


≪白農民の状況速報書が見つかる、警察が組織的に隠ぺいか≫

 韓国の複数のメディアは10月18日、警察が「破棄した」と主張していた昨年11月の民衆総決起の「状況速報書」が存在していると報じた。状況速報書とは、集会やデモの際、現場状況を時間帯別に確認するためにつくった警察の内部報告書。警察による組織的隠ぺいが指摘されている。
「状況速報書25報」には、「白ナムギ農民が放水で負傷し、脳出血の症状で酸素呼吸器をつけて治療中」という事実が書かれている
「状況速報書18報」には、「19時10分、SKビル前のバス停留所で、70代の老人が脳震とうで倒れ、救急車による搬送措置をとった」との内容が含まれている


≪「南北経済協力企業の生存権と南北関係改善」を求める徹夜ろう城続く≫

 南北経済協力企業非常対策委員会などは10月4日、10・4宣言9周年を機に「南北経済協力企業の生存権と南北関係改善」を求め、ソウルの統一省前で「100日徹夜ろう城」を開始した。
徹夜ろう城から16日目を迎えた10月19日、開城工団非常対策委員会の関係者が訪れた
ろう城現場を訪れた市民団体関係者。左から、李揆宰・汎民連南側本部議長、李昌馥・6・15南側委員会常任代表議長、ユ・トンホ南北経済協力企業非常対策委員会委員長、孫美姫・全国女性連帯常任代表、韓忠穆・韓国進歩連帯常任代表